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特集記事:
Moog FCSが航空機構造試験用に最新力制御技術を提供
文書: Bob Barrett(航空宇宙営業部部長)
ムーグは2005年にフォッカー社(Fokker Aircraft Company)の一事業部から発展したFCS Control Systemsを買収し、Moog FCSとしました。Moog FCSは油圧と電動制御システムで長い実績があります。この制御技術は、航空機フライトシミュレーション分野に使用されるフライト制御システムに高い忠実度で負荷をかけるために開発されたものです。このフライト制御負荷能力はさらに改良されて別の用途にも使用されるようになりました。例えば、航空機構造のフルスケール静負荷と耐久試験や、自動車産業での製品開発試験、さらには仮想世界や遠方世界に実際に触れる感触を人間ユーザにフィードバックする小型ロボット(触覚装置)にも応用されています。
航空機構造試験は、油圧アクチュエータから得られる正確に制御された力を印加し、また200台ものアクチュエータを同期させて一度に運転しなければならないので、非常に難しい制御用途といえます。このようにして、Moog FCSは「制御負荷」用途から「負荷制御」用途に移行しました。
フルスケール実験用航空機は何億円もするので、アクチュエータが力をかけ過ぎて壊してしまわないように安全が一番大切です。Moog FCSの試験システムの安全性は、制御システムの不良で供試体をこれまで誤って破損させたことがないという事実によって証明されています。 このような安全性は、Moog FCSソリューションのソフトウェア上の十分な安全対策と、フェールセーフのハードウェアアーキテクチャによるものです。

Moog FCSの飛行機試験の取り組みは
20世紀初頭に遡ります。
FA/18フールスケール疲労試験(スイスのRUAG社)
Moog FCSが提供する全ての高性能制御システムの心臓部は制御アルゴリズムそのものです。 この制御アルゴリズムはダンピング項を標準のPIDループコントローラに追加しています。 実際の回路で説明すると、このダンピング項は、力加算点から差し引かれる速度に比例した値に相当します。 ダンピング項を加えたことで、高ゲイン制御ループにつきものの不安定さが取り除かれ、ステップ応答が改善され、システム安定性が向上しました。 応答が速いのでセットアップ時間が短縮され、要求される疲労飛行スペクトラムをより高速で実行できるので、時間と費用の節約になります。
SmartLOOP 回路図とステップ応答に及ぼすダンピングの効果
この技術は世界の主要顧客から注目されています。 Moog FCSはF35 JSFプロジェクト用にHBM社データ収集システムを取り入れたSmarTESTソリューションを提供し、F35の全機種の試験に使用される予定です。 このプロジェクトは5年がかりで、現在納入段階にあります。 Moog FCSは既にイギリスのBAE Systems社と全試験設備を対象にした契約、また最近エアバスとは、ドイツ、フランス、イギリス、スペインでの全ての試験を対象として次世代試験ソリューションを提供する10ヵ年契約を結びました。
Moog FCSはムーググループの一員として、顧客のニーズをグローバル規模でサポートすべく世界各地に事務所を展開しています。 例えば、韓国では、韓国ムーグを通して、初めて韓国製ヘリコプタープロジェクトをKARI(韓国航空宇宙研究所)から受注できました。 ムーググループの傘下入りで世界の拠点数が増え、世界中の顧客に高性能試験ソリューションの専門知識を提供できるよになり、世界各地で最も困難な負荷制御用途のニーズに対しても細かくサポートできるようになりました。
著者について
Bob Barrettは、約11年の計器装置販売経験を持っており、この7年前からを航空宇宙業業に身を置いています。最初はHBM社でデータ収集システムを販売し、その後はFCSに移って、制御、データ収集、油圧の完全ソリューションを販売してきました。レディング大学(Reading University)で人工頭脳/制御工学の学位を取り、現在はイギリスに住んでいます。



