ムーグとイタリア技術研究所(IIT)が、自律型ロボット向け 次世代アクチュエータおよび制御技術の共同開発契約を結ぶ

2016年2月12日

 日本ムーグ株式会社

 

ムーグ社(Moog Inc.、本社:米ニューヨーク州イーストオーロラ、NYSEコード:MOG.A、MOG.B)は、イタリア技術研究所(IIT)とイタリア ジェノバに共同研究施設を設けるための契約を結んだと発表しました。新しい施設は「Moog@IIT」と命名され、自律型ロボット向け次世代アクチュエータおよび制御技術の開発/応用を中心とした研究を行います。今後の3年間にムーグとIITは自律型ロボットの実生活への導入を加速するための主要技術を開発する予定です。

この共同研究施設の主要な研究内容には次世代の最適化駆動源、先端ロボット用途向けの小型発電・電源管理システムなどが含まれており、特にエネルギー効率、信頼性と安全性に重点を置きます。また、ムーグのシステム証明における豊富な知識が自律型ロボットに適用されます。新開発の駆動源とロボットの実現にはアルミとチタン金属添加剤の製造技術が欠かせません。以前、ムーグとIITは歩行ロボット向けの一体型スマート・サーボアクチュエータの共同開発を成功させています。

新技術の試験は主にIITが開発した重さ80kgの4脚ロボット、HyQとその後継機で行います。2010年の製造以降、走行および跳躍を初め、入念に計画された起伏の多い地形での移動に掛けて、様々な種類の運動を実現できています。そのロボットの第二版であるHyQ2Maxは頑丈な試験台として災害、森林、建設など各現場での室外試験に転用されます。未来世代の歩行ロボットは災害対応、危険物遠隔操作の他、修繕や検査、貨物運搬など人間オペレータの危険ないし汚い環境での活動を支援すると期待されています。

ムーグの最高技術責任者(CTO)であるGonzalo Rey氏は次のように述べています。「自律型ロボット向け高性能な油圧アクチュエータと電源装置の技術を全く新しいレベルに持っていくにはIITが最適のパートナーです。数年前からIITの動的歩行システム研究所(Dynamic Legged Systems Lab)と協働しながら我々の先進的な製品で自律型ロボットのシステム性能を高め、統合作業が簡素化されることを見せることができました。共同研究室を設けることにより、ムーグが持っている世界最高レベルのアクチュエータ技術と信頼性に関するノウハウをIITの機敏な多脚走行システムと融合させることができます。」

ムーグについて

Moog Inc.(本社:米国ニューヨーク州イーストオーロラ、NYSEコード:MOGA 、MOGB) は、精密制御機器およびシステムの設計、製造、構築を世界規模で展開する企業です。ムーグの高性能システムは、航空機、人工衛星、宇宙船、打ち上げロケット、一般産業機械、風力発電機、海洋機器、医療機器などの制御に利用されています。詳細はhttp://www.moog.com をご参照ください。

日本ムーグ株式会社は、Moog Inc.の完全子会社として1970年に設立され、Moog Inc. の機器とシステムの日本国内での開発、製造、流通、サービスを行っています。詳細はhttp://www.moog.co.jp をご参照ください。

イタリア技術研究所(IIT)について

イタリア技術研究所(IIT)は、優れた基礎研究と応用研究を推進し、イタリアの経済発展を促進することを目的として、イタリアの教育大学研究省と経済財務省が共同で設立した民間の研究機関です。

約1,440名のスタッフが在籍しており、その85%が研究に従事しています。研究者の45%は海外から招き入れており、その内の29%が50ヶ国以上の国外出身者で残り16%がイタリア国籍を持っています。研究従事者の構成は主任調査官が60名、研究者および技術スタッフが約110名、博士号取得者が約350名、博士課程の学生が約500名、そして技術者が約130名です。平均年齢は34歳で男性が59%、女性が41%です。2015年には約96,000,000ユーロの公的資金の他、18件の欧州連合関連プロジェクト、17ヶ所の国内外融資機関、並びに約60件の企業協賛プロジェクトより合計約22,000,000ユーロの外部融資を受けています。

創立から9年を迎えるIITは、注目を集める最先端研究を行う科学者に提供されるERC(欧州研究委員会)の助成金(「Consolidator Grant」と言い、ヨーロッパの最も栄誉ある研究向け融資制度に当たる)が既に10件決まっています。またこれまでに約5,500点の刊行物を出版しており、出願中特許が300件以上、研究所内起業が10件以上、そして同数のベンチャーが起業前の段階にあります。

ジェノバにあるIITの中央研究所はロボット工学関連学部(ロボット工学および脳認知科学部、先端ロボット工学部)、生命科学関連学部(神経科学および脳科学技術学部、薬剤開発学部)、ナノ化学研究所、ナノ物理学研究所、パターン解析およびコンピューター・ビジョン研究所など取りまとめています。また、2009年以降イタリア国内に10ヶ所(チュリン、ミラノ、トレント、パルマ、ローマ、ピサ、ナポリ、レッチェ、フェラーラなど)と海外に2ヶ所(米MITとハバード大)の傘下研究施設を設けています。

詳細については、www.iit.itをご覧ください。

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画像:ムーグの一体型スマート・アクチュエータがIITの4脚ロボット「HyQ」に搭載されている様子