電動サーボアクチュエータの応用事例
一般産業向け電動アクチュエータの応用事例
ムーグは世界有数の電動サーボアクチュエータのメーカーとして毎年1,000本以上のアクチュエータを一般産業の用途に提供しています。代表的なアプリケーションは位置制御および負荷制御です。ご参考として娯楽施設用乗り物、高速鉄道、車両試験、火力発電タービンに関する事例をご紹介します。
テーマパーク向け乗り物系モーションベース
ムーグは世界中のテーマパークにモーションベースを提供しています。採用されている電動サーボアクチュエータは非常に厳しい運用環境や高いサイクル疲労に耐えなければいけないため、高い信頼性が求められています。ムーグはこの業界のトップサプライヤです。
写真:モーションベースに使われたフォールドバック型電動アクチュエータ
高速鉄道
最高時速320kmで走る新幹線は車体の揺れを感知して左右の振動を低減するフルアクティブサスペンションを全車両に搭載しています。日本ムーグで開発した電動アクチュエータはボギー台車と車両の間に配置され、横揺れを打ち消すように左右に引いたり押したりします。尚、一部の特急列車には日本ムーグの空圧サーボアクチュエータが使用されています。
写真:横揺れ防止の電動サーボアクチュエータ
ウィンブルドンのセンターコートの開閉式屋根
2009年から、ウィンブルドンのセンターコートはレールに取り付けられた開閉式の屋根によって雨から守られています。ムーグが提供した108台の電動アクチュエータと40台のサーボモータがこの屋根を動かしています。
写真:インライン型の880シリーズ電動アクチュエータがサーボモータを上にして立っている状態です。
対テロリスト対策車両バリア
プレート式の車両バリアでは、重さが数千キログラムにも達する大型のプレートを使用します。このため、緊急作動の際には、非常に大きな力とスピードを発生させる必要があります。こうした重量と速度に関する要件により、モーション制御システムの設計には、数多くの課題が伴いますが、コンパクトな設置面積を含めてムーグの890シリーズ電動サーボアクチュエータが全ての要件を満たしました。
写真:ムーグの電動サーボアクチュエータが制御する対テロリスト対策車両バリア